没
以前から書いている、船を買った話の切った部分。
キッドがキラーに新しく導入した警報機の説明をしているシーン。
ちょっと頭もクルーも無邪気過ぎたのでやめました。
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「更に緊急事態に備えて」
キッドはボタンを押した。
途端にけたたましい警報音が船内に鳴り響き、ほぼ同時に船員達の戸惑いの叫びと床を踏み抜かんばかりの足音が響いた。
キッドは機器にぶらさがっている受話器の様なものを掴み、怒鳴った。
「マイクテストだ!落ち着けお前ら!いいか、緊急事態が発生したら近くにある警報機のボタンを押せ。そうすればこうして船内に伝えられる。壁に掛かってる受話器が付いたやつだ。わからなかったら他の奴に聞け。いいな!」
「おう!!」
天井から床下から、あらゆる方位から返事が返ってきた。警報機が無くても、全く問題無い音量に感じられた。
「指揮系統の整備も大事だぜ」
船員の返事を受け、キッドが満足げに受話器を置いた瞬間、間髪入れず警報音が鳴った。
キッドはすかさず受話器を取り、口元に当てた。
「今鳴らしてみなくていい!」
「おう!!」
これで強面揃いの海賊団として知られているのだから、恐ろしい。
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それにつけても拍手の嬉しさ。連打下さった方ありがとうございます。勇気りんりんです。