ほのぼの病
ほのぼのしてない方がいいと思ってる割には、描くもの描くものほのぼのした空気が流れてるのはどうしてだろう。疲れてるのかな……。
彼らの仲の良さというのは、会話ひとつとっても相手に対して気兼ねなさすぎて暴言すれすれの応酬になってるイメージ。「何つっ立ってる!」だとか「黙ってろ!」と言われてもいつものことなので気にしない。本当に腹が立ったら手が出るけど、しばらく殴り合いでもしてれば気が済んで一緒に酒飲んでる。まあキラーが折れることの方が多いんだろうな。
何だかんだ友人同士というより「船長とその右腕」という関係性の方が強いんだろうし。年月の中で自然とそういう風に振る舞うようになっていったんだと思う。海賊に公私の別なんてないけど、キッドとキラーにとって私の部分というのは普通の友人同士の関係なんだと思う。普段とどう違うかは傍目にはほとんどわからないけど、醸しだす雰囲気がちょっとゆるい。キッドはいつもの悪い笑顔じゃなくて、少年時代の様な自然な笑い顔をする。キラーは表情に出ないから本当に分かりづらいけど、肩の力が抜けてる。そんな感じで至極どうでもいい話をして、ささやかに笑いあう。そんな瞬間があってもいい。
しかし彼らはそういう雰囲気忌避してそうな気もする。常に悪党らしくありたいというか、腑抜ける時がないように気を張ってる。
それは若さゆえの虚勢でもあるので、これからまた何年も共に旅を続けていくのであれば、「あの頃は粋がってたな」と笑い話にできる日が来るかもしれない。戦友として。絶対私前にも似たようなこと語ってる。まあいいや。
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