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あけましておめでとうございます
あけましておめでとうございます。今上海です。
海賊よろしく船で旅がしたい!と思って年末から3日かけ海を渡りました。
いやほんとワンピースジャンルの人間にとって船は乗ってるだけで萌えを運ぶ宝船ですね……!フェリーと帆船では乗り心地も全然違うと思いますが、「ああこんな風に感じながら航海してるのかなあ」と気づく局面が多々あり、勝手にシンクロ率を上げて楽しんでいました。
気づきの最たるものが海風。
デッキへ出たら風が強いのなんの、船首の辺りが特にひどくて正面を向くと呼吸ができない。カメラどころか体ごと持ってかれそうになる。特に風の強い日ではなかったので航行速度のせいだと思う。時速39km。決して速いとは感じない数字だけど、向かい風との合わせ技でヤバいことになる。
風と戦いながらキラーの仮面って風除けにもなってるのかなあと考えた。船上および戦場で飛んだり跳ねたりするとそれなりに風の抵抗を受けるはずなので、そういうのを軽減するための機能性を意識した装備なのかも。
とはいえそこ気にするくらいなら先に髪の毛切れよって話だけどね。何回も言ってる気がするけど私はキラーはあの仮面と長髪でもって己を記号化してる説を採用しているので、己のこだわりのためなら合理的思考を捨てることもしてみせるタイプなのだと思うよ。
とりあえずキラーの髪が潮風&強風効果で確実に常時ボサボサであることは把握した。それにしてもたまに海賊もので見かける上半身縛って板の上を渡らせる処刑、アレが本当に恐ろしいものだとわかった。風と揺れをモロに受けるから立ってるだけでも落ちるよ、アレは。
揺れについて。
これまであまり意識したことなかったけど、そうだ、船は揺れるものなのだ。
私が乗ったのは中型のフェリーなので大きな揺れはほとんどない。とはいえちょうど大晦日が嵐で永遠に終わらない縦揺れ横揺れで死んでましたが……。
穏やかな日でも常時横揺れしているので、寝起きなどはやや気持ち悪い時がある。ベッドというか床がまるごと揺れてるんだもん。サニー号みたくハンモックだと死ぬほど揺れるだろうな。
キッドの船の規模がどれほどのものかはわからないけど、数十人乗りと考えると物凄く大きいわけでもないし帆船だしで大変揺れそう。彼らはよっぽど三半規管強いんだなあ。
しかし酔うことはなくとも陸地よりうっかりコケる率は高いだろうな。海景。
途中から見える景色が海海海海海海海海海海海海となりました。何て丸い水平線。鳥の一羽も飛んでやしない。空と海と船だけの世界です。
同じ船に乗っている人々との仲間意識が妙に高まります。だって今見える景色の中には我々しかいない。さびしいような、解放されたような。たまに海賊の心にシンクロしすぎて「ああこういう風景の中にキッドとキラーがいたりするんだなあ」と思う時がありました。
彼らは時に息が詰まるほど美しい光景の中に組み込まれてたりするんだけど、それは彼らの知るところではない。
まばゆい夕映えに心動かされることもないとは言えないけど、彼らの求める景色とは彼ら自身が輝く世界であって、自然の織りなす営みではないはずだから。
美を美と意識しない野卑な精神がむしろ彼らをひとつの風景の中に自然と溶け込ませるのだと思う。
そういう風景を想像できるのは住んでる次元の違う人間の特権だよね。また内面的にも、心揺さぶられるような景色を無数に脳内へ収めているとしても、それを日常以上のものと記憶しない種類の人間であってほしい。
と光る海面を眺めながら考えていました。
帰ってきたらそういう絵を描きたい。